マイコプラズマの話。

「マイコプラズマ肺炎」とか「マイコプラズマ感染症」って最近よく聞くんじゃないでしょうか?
テレビのニュースなんかで話題になってて耳にしたことはあるけど、実際どんな病気?・・・って人が結構いらっしゃるみたいなので今日はマイコプラズマの話をしてみます♪

マイコプラズマは正式には「マイコプラズマ・ニューモニエ」って名前です。
細菌の仲間ですが、細菌なのに細胞壁がなく、細菌の中でも一番小さいくらいの部類の菌です。
・・・なので、普通の風邪をひいたときの抗生剤のお薬は効きません。
(風邪をひいたときに処方される抗生剤は細胞壁の生成を阻害して細菌の増殖を抑えるお薬が多いんです。)

 

マイコプラズマに感染したときの症状は、発熱(37℃~39℃くらい)・全身倦怠・頭痛とか風邪の症状とほぼ同じなんですが、一番特徴的なのが「乾性(痰がからまない)のしつこい咳」です。
でもこの咳、感染してすぐに症状として現れないこともあります;
(熱が出て2~3日してから・・・とか。)
咳は最初は乾咳で少しずつ痰が絡んだ湿性の咳になっていきますが、熱が下がって痰が出なくなっても3~4週間続きます。
風邪かな~・・・と思って、市販の風邪薬を飲んでみたけど数日経っても良くならない、咳がひどくなってきた、咳がひどくて夜もよく眠れない・・・なんて感じになってきたら、マイコプラズマに感染しているかもしれません。
急いで病院を受診して下さいね。

一昔前は4年に一度くらいで大流行があったので「オリンピック熱」なんて言われていた時代もありますが、最近は毎年のように季節にも関係なく流行しています。
(今の時期でも私の勤め先の病院にマイコプラズマで通ってる患者さんおられますよ~;)
5歳~青年くらいの比較的若い人が感染しやすいのですが、大人もかかります;
感染速度は普通の風邪やインフルエンザよりゆっくりで、潜伏期間は2~3週間もあります。
・・・なので、インフルエンザのような爆発的な流行はありませんが、「普通の風邪だと思って風邪の治療をしてて・・・」とか、「周りに咳のひどい人がいたけど自分は大丈夫だったので・・・」とか言う感じで潜伏期間のうちにゆっくりと周りに広がっていくので、じわ~~っと長い流行があります。
子供がかかって忘れた頃に親御さんも・・・と言うことも多いです。

 

肺音を聴診しても、マイコプラズマ肺炎は肺炎特有の音がしないので、地域でマイコプラズマ肺炎が流行している認識がないと普通の風邪との鑑別がつきにくく見落とされることも(本当はない方が良いんですけど;)あります。
マイコプラズマに感染しているかどうかは、血液検査やスワブ検査(綿棒で喉の奥の粘液を取って調べます)、胸部レントゲン検査、喀痰検査などで調べますが、それぞれ一長一短があって(発症からの時間で正確さが変わるとか、検査の結果が出るまでに時間がかかるとか。)いくつかの検査を組み合わせて診断することも多いです。

マイコプラズマは、肺炎という名が付いていますが、あまり重症になることは少なくて、だいたい外来治療で治ります。
大人だと微熱と倦怠感とひどく長引く咳だけの症状で治ってしまう人もいます。
ただし普通の風邪なら3~5日抗生剤のお薬を飲むことが多いと思いますが、マイコプラズマの場合は症状が治まってきても少し長めに7~10日くらいは抗生剤を飲み続けます。
(ぶり返すことが多いんです;)
けれど、マイコプラズマ肺炎だと気付かずに普通の風邪の治療を続けていくうちに、他の肺炎になったり持病が悪化したりと、重症になって入院することもあるので要注意です。
高熱が続く時はもちろん仕事や学校はお休みしますが、解熱して1~2日たてば出社・登校して良いと思います。
ただし、しつこい咳が続きますので(3~4週間程度)、激しい運動は少し控えた方がよいと思います。

マイコプラズマについてザザッと書いてみました。
もちろん、その方の体質や持病などすべてのマイコプラズマに感染した人がこの通りに経過するとは限りませんが、おおよそこんな感じです。
マイコプラズマは普通に身の回りにいる細菌で誰でもかかりうる病気なので、ちょこっと頭の片隅にでも置いておいてもらえれば(*´∇`)♪

 

今日はちょこっと真面目に看護師してみました(笑)
だんだんと日中の気温が上がってきています。
体力が消耗する季節は体調も崩しやすいモノ。
意識して体を休める時間を取って下さいね☆

「今日もおつかれさま。」

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マイコプラズマの話。” への1件のコメント
  1. みけ より:

    うちの娘が 小さい頃
    このマイコプラズマにかかりました。
    最初は 風邪かな?と思ってたのですが
    微熱が続き
    夕方になると熱が上がるみたいな…
    これはおかしいよというので
    かかりつけのお医者さんが
    すぐ 病院の小児科を紹介してくださり
    何日か点滴に通いました。

    抵抗力の弱い子供だけかと思ってたら
    大人でもなるんですね Σ(●゚д゚●)
    詳しいお話 参考になりました。
    ありがとうございます

    こちら 今日は恐ろしく暑かったですが(;´・ω・)
    HALさんとこは いかがでしたか。
    暑さが増すこれからの時期
    いろいろ気をつけないとですね(*^^)v

    追伸
    リンクありがとうございました
    早速 こちらでも
    リンクさせていただいちゃいました(^^ゞ
    これからも 仲良くしていただけたら
    うれしいです(●´ω`●)

    • HAL慈音(ハルジオン) より:

      そうなんですね~;
      娘さん小さいのに点滴とか大変でしたね。
      マイコプラズマはそこら辺に当たり前にいる細菌なので、免疫が確立してきている大人より子供の方がかかりやすいんです;
      でもかかりやすい・・・ってだけで、大人でもマイコプラズマに感染して病院に通ってくる人は何人もいます。
      体力が消耗している時、疲れがたまっている時なんかは要注意ですね~。

      「知ってても知らないふりは出来るけど、知らないのに知ってるふりは出来ないから、どうでも良いと思うようなことでも知識として頭の中に放り込んでおけ!(笑)」・・・っていうのが私のポリシー☆
      なので、知識(?)の押し売りしちゃいます。
      うっとうしかったらご容赦;

      こちらこそいつも有難うございます。
      これからもどうぞよろしくお願いします(*_ _)

  2. 桃咲マルク より:

    そうそうお友達のお子様がマイコプラズマで入院されたことある。

    うちは長男が3歳の時、吸入器の発作で呼吸困難になり救急車に乗り
    入院したんです。1週間私も隣のベッドで。
    そしたら同室の方が肺炎のお子様が多くて
    夜中、指にはめる酸素濃度?か何か測る装置がピーピーなるんです。
    でもその子の親は寝てる。
    私は怖いのでそのたび、余所のお子様のピーピー音に
    看護婦さんを呼びに行き(;^^)
    迷惑だったと思う看護婦さんには(;^0^)

    病気子供が小さいとわからないことが多いので
    友達にお医者さんとか看護婦さんが居てくれたらなと何度思ったか(*゚m゚*)
    *少しですぐ病院行くので先生に来るの早すぎると言われた事もw

    • HAL慈音(ハルジオン) より:

      マイコプラズマ、結構周りを見渡すとかかったことがある人いたりしますよね。
      3歳の子供が入院となるとマルクさんも大変な思いをされたんですね~;
      指にはめる酸素濃度を測る機械、たぶん「パルスオキシメーター」ですね。
      心電図とか酸素濃度とか、それなりな病院だったらナースステーションでモニターが出たりするのでそこまで心配することはないかも・・・?
      本当に常時観察しなきゃいけないような患者さんなら集中治療室みたいなところに隔離になるはずですから~・・・w
      でも余所の子供さんの心配までするなんてやっぱりマルクさんは優しいですね♪

      病気はたいしたことないやと決めてかかって手遅れになるより、ちょっと気になることがあって・・・って早めに病院に行く人の方が絶対良いですよ。
      たとえ先生に来るの早すぎと言われたとしても(笑)
      手遅れになって取り返しのつかないことになったら大変ですもんね。

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